2010/07/27

フレックスな伴奏へむけての考察

どーも。Acousphere奥沢です。
ここ最近ずーっと考えているのが
フレキシビリティある伴奏の構築。
Tuck Andressさんに今年アドバイスされた
もっとも大きなテーマなんです。

要は伴奏しながらアドリブするという事なのですが、
それを可能にするにはまずコンセプトが必要です。
そこでこんな考え方でいまアプローチしています。

これまでは決められたコードを弾き
その上でメロディやスケール、
テンションなどを加えてきました。
それが図の上のイメージです。
でもこれではコードフォームにしばられて
メロディに制約がかかってしまいます。
届かないメロディは諦めるか
インバージョンのブロックコードを経由して
到達してゆくしかありません。
それでもコードトーンに限定されてしまうわけです。

新しい考え方はコードを無視して
弾きたいメロディをトライアドでハーモナイズし、
それをベース音と対比するというイメージ。
それが下の図のイメージです。

こうすることでメロディを演奏の中心におく事ができます。
メロディそれ自体がトライアドになっているので
音圧感が足りなくなることは少なくなり
ベース音を弾かなくてはならないという
制約さえもはずすことができます。
また全てのスケールノートを扱う事ができるので
どんなメロディでもどのコードにも対応させられます。

デメリットがあるとすれば本来のコード進行から
はずれて新しい分数コードをたえず弾いているという
状態になってしまうこと。
なので他のコード楽器とのアンサンブルでは使えません。
コード楽器がひとつしかバンドにいない状態でないと
こうした自由なアプローチは難しいと言えますね。

まだ実験の最中ですが
いまのところAcousphereのアンサンブルでは
うまくゆきそうな感じがしています。
しっかりした成果が上がったら
サイトに論文としてまとめたいと思いますが、
それまでに実際の演奏を通じて
たくさん実験しないといけないですね。