2011/07/14

アドリブの方法論ふたつ

アドリブについて考察する毎日。
Arpeggioを中心にコード単位で考える事に主眼をおいている勉強していますが、ずいぶん違った世界が見えてきました。
アドリブのフレーズや世の中の素晴らしいメロディがアルペジオを中心にできているか、感覚的に理解できてきたのは毎日アルペジオメロディに身体を慣らしているからです。
そのくらい「アルペジオという基礎知識と基礎感覚」の育成が音楽家にとって大事なのかもしれませんね。

さて、アドリブにはおおまかに分けてふたつの流派があると思います。
(1) 自分が思いついたメロディを自由に弾く派
(2) コード進行に合わせて効果的な音を狙って弾く派
どちらの流派も素晴らしいプレイを聞かせてくれますが、片方のアイデアだけでアプローチするとメリットとデメリットが出てきてしまいます。
なので両方の流派の感覚を理解して演奏するのが一番大事になってくると思いますが、まずはひとつずつ身につけるのがいいかもしれませんね。

いかにメリットとデメリット。
(1)のメリット
自由にスケールからフレーズ組めるのでソロが歌う。
気持ちをこめた演奏ができる。
(1)のデメリット
コード進行のおいしい特性音を逃してしまう。
転調やModeの変化に対応できない。
(2)のメリット
リーズナブルでメロディアスな音が早くわかる。
転調もモードも瞬時についてゆける。
(2)のデメリット
コード進行にとらわれてフレーズが分断する。
感情表現よりも計算式的に処理してしまう。

どんなものでもそうですが、物事には二面性があって良い部分と悪い部分があるんですね。
なのでその両面を学んで両者の悪い部分を打ち消し合うことができれば、それが最も優れたものとなるのかもしれませんね。