2011/08/28

コントロールしないアドリブという考え方

ここしばらくギターのアドリブにおけるアルペジオ中心のアプローチを研究しています。
おかげでずいぶんアドリブに関する考え方がかわりましたし、音楽の見え方聞こえ方がかわったと思います。

以前は「アドリブは頭の中で閃いたメロディを即興で弾く」というコンセプトを中心に弾いていました。
もちろん歌心ある良いソロが演奏できますが、頭で思いつくのは似たメロディが多くなってしまうというデメリットもありました。
また予期せぬ出来事も起こりにくいので演奏の最中に発見することはほぼなかったようにも思います。

では今はどうしてるかというと、あえて頭の中に何も考えずにただひたすらにいろんなアルペジオのアプローチをランダムに展開しています。
歌心という意味においてはいけないアプローチかもしれません。
なにせ「何も考えていない」のですから。
しかし毎回予期せぬことが手の内で起こり、それに影響されてアプローチがどんどん広がってゆくのでとても勉強になります。
まるで手の中に音楽の実験施設が入っているようです。

そしてなにせ「楽しい」のです。
自分で思った事を弾こうとすればコントロールしなくてはなりません。
そこに責任が生じるのでよりシリアスに演奏しなくてはならず、体調が悪いときはストレスさえ感じます。
でもいまの研究所的アプローチはまったく責任感なく音を放ち、でてきたものを楽しむことができるのですよね。
だから楽しい。楽しめる。

しばらくはこの自由な空間を楽しみつつ、コントロールされない音たちと戯れてみたいと思っています。
毎日ギター弾くのが本当に楽しい!