2013/01/24

読み違えていた「ミニマリスト」という言葉。

長いことスティーブ ジョブズに憧れて彼にまつわる本を読み、影響をうけてきた。
彼の人生を知ることで学べたことは多く、いまもそれを実践し考えているが、
最近自分はある言葉を読み違えていたのではないかと思うようになった。
それは「ミニマリスト」という言葉。

自分が熟考し選んだ数少ない物だけに囲まれ、
できるだけ物を持たず、身軽に生活をすること。
それがミニマリズムであり「効率良いシンプルライフ」かと思っていた。

それを受けて僕は物を減らし、できるだけ一本化してきた。
レコーディングで使うMacBookもレッスンで使うMacも同じ筐体にした。
iPadやiPhoneもどちらかだけに集約して使うようにし、
できるだけミニマリストたろうと頑張った。
かえって不便になることも多いのだが、それこそがシンプルだと考えるようにしてた。
でもどうも違うような気がしてきた。

効率よくジョブズのように働くためにはそれぞれにデザインされ最適化された環境が必要だ。
身ひとつでゆけば録音が開始できるスタジオにはギターと録音用Mac、インターフェースがすべてコネクトされた状態で用意されているべきだし、
レッスンの現場ならば楽譜やギターや映像サンプル用のMacが常在してるべきだ。
それらの機能を一台に集約するといちいち持ち運んだり、準備したり片付けたりと、時間を浪費してしまう。
途中で止めてあるタスクへの復帰も煩わしくなり、最後まで完遂できないジョブが山積する。
そのような状況のためのミニマリズムではないはずだし、ジョブズがそんな生活を選択しているはずもない。
僕のミニマリズムという言葉への解釈が足らなかったということだ。

ミニマリストとは物を持たない人のことを指すのではない。
自分の生活に何が必要で、何が不必要かを熟考し理解し、
その上でもっともシンプルなソリューションを持って生きている人を指す言葉なんだろう。
もう一回自分の生活を見直して、再度ミニマリストへの道を模索したいと思う。
1月中にその思索を終えて、2月からは作品作りをはじめなくては。