2013/03/17

シンク・ディファレント。

今日のギターレッスンでは生徒さんと一緒にWes Montgomeryのジャズフレーズについての分析を行った。
bVi7からV7へと流れるコード進行上でのアドリブフレーズの分析を行ったが難題で、
とにかくアルペジオやスケールでは説明がつきにくいフレーズを弾いていた。
基本フレーズはクロマティックアプローチでできているのだが、どのノートにアプローチしているのかわかりづらく、
結果フレーズの強拍にきているノートを束ねるとホールトーンになるために、ホールトーンスケールを下敷にしたクロマティックのフレーズと解釈した。
しかしレッスンが終わってから再考察していると、どうもその考え方、コンセプトには違和感がある。
無論ホールトーンでも説明できているし、オルタードで説明することもできるだろう。
でもそういう難しい考え方ではなく、もっとシンプルなことをWesは考えていたように思う。
それは僕のギタリストとしての勘だ。
あれだけの流麗な演奏をあんな身のこなしで気負いなく弾くWesだ。
きっともっと易しくてシンプルなコンセプトを持っているに違いない。
いま僕の中にあるアイデアは最後のノートにただ解決しただけで、それ以前のクロマティックは形骸化しているという考え方だ。
そう、意味のない音の組み合わせであってもクロマティックならTendency Toneとして説明はいくらでもつくし、実際滑らかに響く。
それを経て最後の音に無意味にアプローチしているのではないか。
明日、もう一度同じ場所を分析してこの仮説を証明する方向で思考を進めてみようと思う。
これだけ長く研究していても、まだまだ全然Wesの事がわかっていない。
音楽は、人間は、本当に奥深いものだと思う。
もっともっと真実を知りたい。