2013/07/02

Jigu音源マスタリング。

やっとクリエイティブな作業に集中できるほど体力が回復してきた。
マスタリングルームに籠って止まっていたマスタリング作業に復帰した。
8/12のMotion Blueでのアコースフィアレコードライブでリリースする予定の音源たちの音色補正作業。
やっぱりクリエイティブな作業は面白い。

今日はJiguの新作のトラックダウンを中心にやっている。
いただいた全てのトラックをMacに吸い上げ、Logicに並べる。
五つのボーカルトラックとひとつのギタートラック。
まずはギタートラックの音色補正からスタートだ。

僕らのレーベルの音楽ではギターが要になることが多い。
なのでギタートラックの出来の善し悪しが大事になる。
当然ギターの音色補正作業が最初のタスクだ。

ギターをどのように補正すれば良い音になるのかはサウンドエンジニアによってまちまちの価値観があると思うが、僕の場合は「フラット化する」のが重要だと考えている。
音色をフラットにするというのはなんとなく言葉の響きから没個性にするというようなイメージをもたれるかもしれないがその逆だ。
音源をフラット化し、全ての周波数からの再生を均一化することで、その音源ソースから発音された全ての情報が伝わるようになる。
結果個々の楽器の音色の違い、演奏者のスキルなどもちゃんと聞こえるようになる。

音がフラット化されるとたいていの場合はそれだけで素晴らしい出来上がりになるが、時折テイストとして偏りが必要に感じる時がある。
そんな時はフラットにしたEQを緩めて原音に戻す方向でテイストを付加してゆくのが僕の流儀だ。
今回のJiguのギタートラックもそんな感じだった。
300Hzを中心に100から500Hzあたりを浅くカットしてフラットになった。
聞きやすいしバランスは抜群だが、これまでのパッシブピックアップで作り上げてきたJiguサウンドに比べるとクッキリしすぎている。
-4dbを緩めて-2dbへ。
だいぶんウォームな音色に戻って音源の印象があたたかくなった。

リバーブとコンプレッションもかけてギターの音色はひとまず完成した。
スタジオのモニターで繰り返しリスニングしているが、伴奏トラックだけで作品として完成してるレベルにすでになっている。
この後の作業も楽しみだ。