2014/07/08

ライブをやる意味。やらない意味。


音楽を生業にする。
それを目標にした弟子達に囲まれて生活をし、その内弟子たちに刺激されて更に新しい多くの人がここに集うようになってきた。
ミュージシャンを目指す気持ちのよい人たちと出会え、その人生を手伝える事は本当に光栄なことだ。
だからこそ毎日、誰をどうプロデュースするかに頭を悩ませている。

最近思うようになってきたのはライブの必要性だ。
インターネット時代の今、大事なのはデジタルコンテンツとしての音楽を数多く発表する事だ。
ここで弟子達とスタジオライブを繰り返し、相当数のコンテンツを通じて新しい才能を発信できた。
良い機材、良い照明、演奏のノウハウもすべて現場でインストールしながら制作する。
それでクオリティコントロールは完璧にできていた。
しかしながら「本人の力量」という所までは踏み込めず、それが善くも悪くも作品の中に如実に現れてくる。
スタジオライブ制作を繰り返す中で伸びる才能でもあるが、もっと早くその種を発芽させるにはやはりライブステージへの出演を行うことだろう。

これまでライブはファンサービスと収益の確保という側面からビジネスと捉えていた。
もちろんそれを無視して集客もままならない場末のライブを繰り返していてはアーティストは育たないのみならず、悪い慣習へとスポイルされてしまうだろう。
そのバランスを見極めつつ、個々にあったタイミングでアドバイスをし、為になるステージを用意してゆくのが先輩ミュージシャンとしての僕の仕事かもしれない。
そしてそのバランス感覚がとても難しいものだ。