2014/12/01

研究者という数寄人。


今井先生は研究者である。
情報をあつめ、研究することの達人である。
その才能がある人だから最高のウクレレを手に入れようとしている。
うーん、うらやましい。

「そろそろウクレレもはじめようかと思うんですけど」
と今井先生から相談を受けたのはすごく最近。
弟子達一同を集め、僕のウクレレやみんなのコレクションを並べ、試奏してもらった。
ウクレレのボディサイズや特性、もともと抱える問題点など説明しその夜は多いに盛り上がった。
結果、既製品の中から探すのではなくフルオーダーしようということになった。
オーダーのためのスペックをおおまかに決めて、僕の中では完成時のイメージも出来ていた。

それから一週間がすぎてギターレッスンDay。
今井先生から一通のメールがやってきた。
「この木材で、こんなウクレレにするのはどうでしょう?」
というメールには見た事のないような美麗な木材と、ウクレレの弱点を払拭する凄いアイデアが提示されていた。
それは勿論ぼくが想像していたウクレレの完成図とは大きく違うもので、僕の想像の外にあるものだった。
”うわ!やられた!”と瞬時に思ってしまったと同時に、”なぜこのアイデアに気付けてなかったか”という悔しさがやってきた。
音楽のプロとしての自負もあったがまだまだ未熟、世界は広くいろんなアイデアやソリューションがあふれかえっている。
もっと情報を集め研究しなくてはいけないんだなあと痛感させられた。

今井先生の夢のウクレレと出会えるのは今から1年後。
それまでに楽器のこと、構造や問題点などもう一度自分で精査して更に素晴らしい楽器と出会いたいと思う。
そのきっかけを与えてくれた今井先生の”数寄心”に感謝!