2015/07/01

モナとの旅。

モナの葬儀を終え弟子たちを励ますふるまいが必要なくなって夜、一枚仮面が剥がれると後悔のあまりに泣き崩れてしまう自分がいることに気がつく。
あまりにも早すぎた。
本当に何もしてあげられなかった。
毎日見ていたのに本当には見ていなかった。
人生で感じたことのない大きな喪失感、後悔。
もう何をしても取り返しがつくことはないけれどこのままでは立ち直れそうにないのでモナの首輪と魂を連れて小さな旅に出ることにした。
いつかモナを連れてこようと思っていた場所を訪ねてみようと思う。
いまキャンピングカーの中、僕の目には足元でくつろぐモナの姿が見える。
完全に天に召されてしまう前にもうひとつだけ新しい想い出を作ってあげたいと思う。
コーヒーを飲み干したらもう少しだけ走ろうか。